案外すんなり上手くいった……。 すごくホッとしてる……。 《今、教室を出たところです≫ そうメールを送って、屋上への道を急ぐ。 何でだろう……すごく足が軽い。 嘘をついて授業サボって……いけないことをしてるのに、すごく胸がワクワクしてる。 杉山君に会うのを……楽しみにしてる。 《待ってる》 たった一言……それだけなのに、胸が大きく弾んで……すごく嬉しくなる。 屋上へ向かう階段を足早に上る。 今は授業中。 私以外は誰もいない……はずだったのに…… 「……沢木?」 「え……?」