「沢木、恋で悩んでんの?」
「……好きな人が自分の友達と両想いの場合って……どうしたらいい?」
杉山君はフッと小さく笑い、空を見ながら口を開いた。
「俺達って似た者同士だなー……」
「似てる……かな……」
「似てる。
……好きな相手がメッチャ鈍いってとこも」
苦笑いしながらそう言う杉山君。
杉山君も……いろいろ悩んでるんだよね……。
「アイツら……この前デートしたの知ってる?」
「うん……。
でも、結城先輩の元カノに会ったって……」
「あー、聞いた聞いた。
その元カノ、まだ湊先輩のこと好きなんじゃねぇの?
どんだけモテるんだ、あの人は……」
羨ましい、とボソッと呟く杉山君。

