「何か……音羽の私服って初めて見たかも」 「え……そうですか?」 そういえばそうかも……。 普段は制服かジャージだからね。 「なんつーか……可愛いな」 え……。 一気に顔がボッと火がついたように赤くなる。 か、可愛いって……可愛いって言われたっ……! さっき鈴木先輩に言われたときとは違う嬉しさ……。 「じゃ、じゃあ行くか」 「は、はい」 あたしは先輩の横に並んで歩き始めた。