―――シアン―――
子供達を皆の元へ届けた後、すぐにお嬢様の所へ駆け出した。あの人は見ていない時に無茶をする。それに、さっきから嫌な感じがして仕方がない。
穴をくぐる瞬間、バリアが張られて入れなくなった。空には巨大な火炎弾。
く、待つしかないっ。僕はバリアなんて張れない。何てもどかしいんだっ!
バリアが解けた時、近くで血の匂いがした。それに混ざってお嬢様の香りもする。
まさかっ……!!
僕は急いだ。匂いはどちらも強くなっていく。思い違いならいい。冗談で済んでくれ。
「………っ!!」
血を流して倒れているお嬢様の前で、ジャックナイフを振り上げている奴がいた。


