―――リオン―――
お城の周りの区画は、もう誰もいなかった。人の気配が全くしない。
その代わりにあるのは、兵士の死体や住民の焼死体、惨殺死体ばかり。老若男女関係なく、辺り一面に散らばっている。
……何て惨たらしい……。
走っている内に、怒りがふつふつと湧いてきた。許さない、許さない、絶対に許さない!!
ふと、シアンの声が聞こえた気がした。近くにいるのかな。少しスピードを上げて、声のした方へ。
そしたら広場らしき場所に出た。その奥で、シアンが子供達を連れている。行かなきゃっ。
「シアンっ!!」
私はシアンの名前を呼んで、駆けていく。私を見たシアンは、どこかほっとしたような表情をした。
ひょっとして、心配してくれてた?
なんて言ったら一気に不機嫌になりそうだからやめとくけど……。
「手伝うよ」


