「私らはお嬢様ラブですからね〜」
「そんな変な気を持ってるのはお前だけだ。僕を含めるな」
……あれ?さりげなく酷いこと言われてません?変な気って何よっ!
「とりあえず!どうして貴方が人を襲っているのか、理由を聞かせてくれませんか」
フェンリルさんは深く息を吐くと、ゆっくりと座った。私達も正面に腰をかける。
『己が殺めているのは、国に災いをもたらす輩だけだ。
そうしていなければ、国はとうに平和など失っている。内乱が起きていただろう。
別に己は国がどうなろうと知らんがな、森にまで戦禍が及ぶのは御免だ。この通り隣接している。必ず被害はでるだろう。
それに、友人の頼みでもあるのだ。国を滅ぼさせるわけにはいかん』
「友人?」
さっき人間如きって言ってたのに。……もしかして友人て……。
『あぁ。あいつと出会ったのは、あいつがまだ幼児の頃でな。
すでに森に住み着いていた。……いや、捨てられ、何とか生きていた人の子だ』
「……普通、子供がこんな森で生きていける筈がないと思いますが」
ティスが首を傾げた。私もその見解には同意する。
それはあくまでも、普通の子供だったらという仮定での結論だけど。
フェンリルさんは、やや小馬鹿にしたように鼻で笑った。


