それにしても、不気味な世界だなぁ。噂に違わず、今にも出そうな雰囲気。



こんなところで怖がってちゃ駄目!勇気を出して前へ進むのだっ。



一人じゃないし、シアンやティスもいる。それに、新しく仲間に加わった紅姫だっている。




「……手、繋ぎましょうか?」




シアンがとても不安そうな顔で見てきた。ムカつかないと言えば嘘になるけど、頼らざるを得ない。




「……うん」




手を握れば、手袋越しに伝わる体温。あぁ、生きてるんだなぁって実感した。



えへへ、誰か体温って、何故だか知らないけど安心するんだよね。




「明かりが見えてきた」




ルゥが静かにそう告げた。ずっと前を見ると、確かにポツポツと明かりが灯ってる。



何が住んでるんだろう。