目の前の扉の隙間から、赤い光が覗いてる。何だろう、あれ。とても綺麗……。
痛みを堪えて歩き、扉をゆっくり開けてみた。溢れるばかりの光が、辺りを支配する。
光の根源には、一本の刀が浮いていた。この気配……、『姫』……?
"待っていた"
「えっ?」
頭の中に、知らない声が木霊する。私を呼んでいたのは、貴女だったんだね。
"お前の中に、迷いがある。お前は選らばなければならない。内なる迷いに、決着をつけよ"
内なる、迷い……。私の迷い。覚悟。人を傷付ける、覚悟。私は傷付けたくない。けれど、傷付けずに何事も済ますなんてのは不可能。
けど、傷付けたくない。これはただの偽善、自己満足。己の醜さを隠すための、綺麗事。上部だけのお飾り。
今回も私が戦えないばっかりに、皆に迷惑かけた。私の我侭に付き合わせて迷惑かけるなんて、そんなのは嫌だ。
なりふり構ってなんかいられないでしょう?今更己を恥じたって、もう遅い。
『傷付けずに何事も済ます』。そんなのは絵空事 。だったら答えは決まっているでしょう?


