カトレアがナイフを手にミウへ立ち向かっていく。ミウは動じずに、ただ一言呟いた。
「眠れ」
ドサッっと、カトレアはその場に崩れ落ちる。すぅすぅと規則正しい寝息をたてて寝ていた。
魔女……。聞いたことがある。底無しと言われる程の膨大な魔力と、それぞれの家系によって、異なる能力を持つ一族だと。
詳しいことは知らないが。ミウが、その魔女の生き残りなのか。
魔女は昔、魔女狩りと称した殲滅戦で、多くの犠牲と共に根絶やしにしたと聞いた。この戦争によって、国が二つ滅んだ程。
……人間は、愚かしいな。何故そんな馬鹿げた争いを出来るのか、不思議でたまらない。
魔女を滅ぼすのが正しいなどと誰が言える。自分達のしたことが背徳であると、何故わからない。あぁ、だけど……。
……お嬢様は、別だ……。
……などと考える自分こそ愚かしいな。だがどうしても、他の人間とお嬢様を一緒には出来ない。出来る筈が、ないだろう……。


