重力魔法か、厄介な……。相殺するためには、相手と同じか、それ以上の魔力を持って逆方向の重力操作をしなけれはばならない。



残念ながら僕は重力魔法なんて使えないし、ルゥに至ったは魔法自体が苦手だ。ミウは……?




「滅せよ」




ミウの声が小さく響いた。途端、身体がすっと楽になる。元の重力に戻った?今のは、一体……。




「……!!



貴女、何者です?今、何をしました?魔法の効力がそのまま消滅した感じがしましたが」




魔法の効力がそのまま消滅?どういうことだ。相殺したわけじゃないのか?




「……教える義理は、ないよ」




「そうですか……。重力魔法が効かないのなら、我が剣術でどうにかしましょう。あまり傷付けたくはないのですが」




メイドは長いスカートの中から、すらりとした長剣を抜いた。月の光を反射して、鈍色に光る。



……錆びてないか、あの剣……。本来なら銀色に輝く筈だが。