「ははっ、可愛い奴だな、お前。オレはカイル。これも何かの縁だ。覚えといてくれよ。お前の名前は?」




「……リオン」




「リオンか。いい名前だな。いや、これはベタすぎるか。まぁいい。




……頑張れよ」




「……?」




頑張るって、何を?フェンリル退治のことかな。あれ、でも、知らないよね?頭にはてなマークを浮かべていると、黒い人……。……カイルは消えていた。





それにしても……。






「シアン、いつまでそのオーラ出してるの?」




少し前から、この異常なオーラに気付いた人達が私達の周りを避けて歩いていた。




「……行きますよ」



まだやや冷たいトーンで、私の手を引いて歩き始めた。むー、不機嫌だなぁ。ちっこい言われたくらいで。器の小さい男め。





この時私は街を見るのに夢中で、シアンがまた盛大にため息を吐いていたなんて知らなかった。