実はティスは、私以上に幽霊を苦手にしている。そのわけは、幽霊に関する苦い過去があるから。私の口からは絶対語れない、怖い過去が。




「きひひひひひ」




不気味な黒い影が、目の前をすぅっと通っていった。



「ぅぎゃああぁぁぁぁっ!!!」



「うにぃぃぃぃっ!!?」



「わっ、ちょ、離れて下さいお嬢様っ。くっついてたら歩けないでしょうっ。そしてお前はいい年して煩い、黙れ!」




思わずシアンに抱きついたら、ぺりっと剥がされた。冷たいよぅ。今はシアンが頼りなのに。




「2人はまだ嫌いなの?リィはとっっても可愛いからいいけど、ティスはいい加減見苦しいよ?僕より一つ年上なのに」




「苦手なモノに年は関係ありませんんんっ!!」




すごい、ミウさん表情が一切変わらない。何て豪胆な人なんだ。私が軟弱なのか。




「クフフフフ」



「あっぎゃああぁぁぁっ!!!!」



「ふぇぇぇぇっ!!」



「はぁ……。もういいです……」