王様からの話は、予想通り依頼の報酬についてだった。
「聞けば主ら、パティアも助け、更には国民の避難までしてくれたというではないか。礼を言う。
これに報じ、主らには100万フーロ出そう」
「有り難うございます」
ひゃ、100万フーロ!?破格の報酬っ!!嬉しいけど、複雑だな……。
私達は王様の部屋を後にし、お城を出る。もうしばらくはここに来れないね。少し淋しいな。
「おい待てよ。挨拶もナシに行く気か?」
振り向くと、カイルとパティアちゃんが立っていた。
「えへへ、来てくれると思ってたよ」
パティアちゃんがぎゅっと抱きついてきた。温かい。小さな温もりが伝わってくる。
「リオン、ティス、シアン、有り難う。また遊びに来て。歓迎する」
「おぅ。困ったことがあったらいつでも来いよな」
「うんっ。2人共有り難う。楽しかったよ。また来るから、その時はよろしくね」
2人は力強く頷いた。
「それじゃあ、行ってきます!!」
次なる目的地はミスティナ。今度はどんな出会いが待ってるのかな。