というわけで、私達は外に出た。パティアちゃんのこともあるから、裏門から正門へ。
すると、ルーシェさんの「あっ!」という嬉しそうな声が耳に届いた。
「おはようございます、皆さん。丁度今来たところなんです」
「おはようございます。えと、お話はどこがいいですか?」
「城に行こう。パティアの部屋なら大丈夫だろ」
カイルが提案すると、リンくんはコクンと頷いた。私達はパティアちゃんの部屋まで移動する。
「……大した話じゃないんだ」
そう言いつつも、フードの下から覗くリンくんの顔は苦しそう。
「まず、先の暴動で、フェンリルが死んだ……。原因は敵による襲撃。中々手強い者がいたみたいだ。……首を、掻き切られていた。
元々あんた達は、フェンリル討伐の依頼を受けていたんだろう?だから、これはあんた達の手柄にするといい」
「……!
そんなの嫌だよっ!フェンリルさんは皆を助けようとして死んだんでしょう?その事実は伝えなくちゃ駄目だよっ」
そんな、まるで敵に加担してたかのような嘘、フェンリルさんが浮かばれない。
「いや、そうしてほしいんだ。あいつは、自分が皆の味方だっただなんて、理解されようとなんかしていない。
それよりも、あんた達が利を得た方が嬉しい筈なんだ。だから、そうしてくれ」
「……リンくんがそう言うなら……」


