「私、ここら辺で待ってるので、泳いで来て下さい」 「はぁ?」 「ご迷惑はお掛け出来ないので…」 彼女は辺りをキョロキョロ見まわしている。 恐らく何処か座る所を探しているんだろう。 俺がしっかり見てれば大丈夫だろ。 海じゃ無く、底があるんだし。 俺は彼女の手を掴んで、 「行くぞ?」 「え?」 聞き返す彼女の言葉を無視して流れるプールへと。 彼女は怖いのか、俺の手を握りしめている。 「大丈夫か?」 「………はい」 彼女は今にも消え入りそうな声で答えた。