「彼氏って聞かれて、違うって答えたら怪しまれるだろ」



「あぁ、うん。だね…」


悲しい顔を、夏帆は一瞬だけ見せた。


「あ…空が、暗い…。あたし何分寝てた?」


「何分どころじゃねーよ。6時間くらい」



「6時間!?」
「いきなり叫ぶな。また苦しくなるだろ」

「ごめん…。ってか、そんなにあたし…奏くんごめん!ずっといたんでしょ!?退屈だったでしょ…」