「オルゴール。貴方があげたんでしょ?治療中も、話そうとしなかったわ。 守本さん、彼氏くんがほんとに好きなのねー。いいなぁ、青春」 「俺を…好き?」 「バカップルにはならないでね」 病室について、俺と夏帆だけになった。 右手を、そっと握った。 細ぇ指。 この指で、あんなオルゴール… 「……俺…自惚れても…いいのか?」 窓の外を見ると、晴れていた空には、雲が覆っていた。