「今から治療室運ぶけど、終わったら、手を握ってあげてちょうだい」


「はい…」



夏帆は、厚いドアの向こうに行ってしまった。


赤い電気が点いた。


それから何分たったか。
治療室から出てきた夏帆。

「いきなり大声出したんだって?」

「はい」

「あら…余程、楽しかったのね。貴方といて…」



「え?」