「こんな高そうなもの、本当にあたしがもらっていいの?」 「あぁ。しかも…そんな高くないし」 照れながら奏くんが言った。 「ありがとう!あ、一階だ。降りよっ」 一階は外来で、咳をしてる人や泣いてる赤ちゃんとか、たくさんいた。 この人達から見れば、あたし達、恋人に見えるかな。 なんて。 勝手に妄想して、あたし馬鹿だな〜。