明日の検査を説明して、津川さんは、病室を出た。 どのくらいだろう。 何も考えず、ただ、じっとしていた。 気がつくともう9時を過ぎていて。 ……陽太、どうしてるんだろ…。 そんな不安が波のように押し掛けてきた。 陽太…陽太…、陽太…! いてもたってもられなくなって、公衆電話があるところまで行くことにした。