絶ーっ対、時間内に全部解くなんて無理!!

それぐらい問題数が多くて、頭はフル回転中。

しかも選択問題は一切なくて、すべて計算したり考えたりしないといけない問題。

時折シャーペンをクルクルッと回しながら、問題とにらめっこ。


ついこの間まで受験生だったから感じるのかもしれないけれど、本当に的を得た問題ばかりでテストに出てきそうな感じ。

土曜に連絡したわけだから、それから二日足らずでこれだけの問題を作成したってこと?

少し感心をしながらも、残り少ない時間に気付いて先を急いだ。


終了時間五分前。

部屋のドアが開いてハル君が戻ってきた。

何も言わずにストップウォッチを手に取ってその場に立ったまま。

私はラストスパートをかける。

一問も空欄を作りたくなくて、難しくて飛ばしていた最後の問題に取り掛かる。


公式は分かるんだけど、これをどこに代入すればいいのか、悩んで悩んで。

ピピピピピッ――。

無常にもストップウォッチが終わりを告げ、ハル君は私の正面に腰を下ろした。