延々と繰り返す自問自答で、時間はあっと言う間に過ぎていく。
太陽が南の空高くから西へと沈み始めた頃、冷房を入れている家の中でも熱気が籠もり出した。
時間にすれば、昼休みだろう。
携帯が鳴った。
「……もしもし」
『あ、香里奈だけど。紗夜香大丈夫? 三日も休むなんてそんなに風邪酷いの?』
「あー……心配かけてごめんね、明日には学校行くから」
『そっか。元気になったならよかった。あっ、紗夜香の分のノート取ってるから、明日渡すわ』
ありがとう、とお礼を言って電話を切る。
そのまま指はボタンを押して、メールボックスを開いていた。
そこから高校のフォルダを開けば、たくさんの既読メール。
この三日間……、学校を休んでいる間に、香里奈も含め、クラスの友達からたくさんのメールが届いた。
体調を気遣って心配してくれた。
嘘、なのに……。
それでも、嬉しかったことに変わりはない。
罪悪感を持ちつつも、そんなみんなの気持ちが心に染みて、優しさが私の心を温めてくれたんだ。
もし中学の時に携帯を持っていて、それを優美に教えていたら、優美はきっと、たくさん心配して連絡くれたよね……。
優美はそんな人だから。


