駅に向かう私と村上さんの距離は、やっぱり微妙で……。
再び重〜い空気が流れていた。
もうすぐ駅に着く。
そしたら村上さんともお別れ。
スマホの番号を交換したわけでもLINEを交換したわけでもない。
明日になれば、それぞれの生活に戻って、もう会うこともない。
私が知ってるのが村上さんの名字と勤め先と年齢だけ。
村上さんの名前も趣味も何も知らない。
もっと、村上さんのこと知りたかったなぁ……。
駅に着いてしまった。
これで、本当に本当にお別れ。
それぞれ無言で切符の券売機で切符を買う。
「優月ちゃんって、何線?」
「◯◯線です」
「そうなんだ……。俺は△△線」
もし電車が同じなら、どちらかの家の最寄駅に着くまで一緒にいられたのに……。
そんなことを考えてると胸がチクンと痛んだ。



