「愛」 -レンタル彼氏-【完結】

今、誰に知らされてるのかなんて、俺にはわからない。
白井さんの子供、孫がいたっておかしくない。

病院がそう手配してる事は想定できるけど…念の為そう尋ねた。


「そうね、…それじゃあ、頼もうかしらね」


目を伏せがちにそう言うと、白井さんは引き出しから一枚の紙を出して俺に渡した。
そこには固定電話の電話番号と住所しか載ってない。


「誰ですか、これ」

「……今は言えない。貴方の名前を言えばすぐにわかるわ」

「………」

俺の名前を?

眉を顰めてから、俺は再度紙に視線を落とした。


住所は隣の県。
遠くもないけど、近くもない。
ここから電車で行けば、一時間半ぐらいだろうか。


「出来たら訪問してあげて欲しい」

「……家にですか」

「そう、行った方がいいと思う、私は」

「………話が見えないんですけど」

「そうよね。でも、私の口からは何も言えない」


と、言う事はこれは白井さんの親族ではないって事なのか。
誰に会う必要があるんだ。

俺の知り合い?