「はい」
「今どこ」
「病院」
「は?何があったの?」
「いや、俺じゃなくて大家さん」
「え?」
「倒れてるの発見したから救急車呼んだ」
「平気なの?」
「わかんね」
「何それ」
「検査するって入院した」
「……病名は?」
「悪い、それもわからない」
「………はあ」
愛は電話口で溜め息をつくと、
「わかった、どこの病院?
迎えに行く」
そう言った。
病院の名前を伝えると、わかったとだけ言って切った。
暫くしてから、車の光が俺を照らし出す。
愛の車だった。
俺のいる前に車を停車させる。
何も言わず、俺も助手席に乗り込む。
俺が乗ったのを確認してから、愛は一言。
「帰ろ」
それに素直に俺も頷いた。



