「愛」 -レンタル彼氏-【完結】

「…荷物は必ず受け取りに来ます。
今日は自転車だから…持てる限界あるし」


俺はおじさんにそう伝えると、軽く頭を下げる。


「ああ、なるべく早く頼むよ。
期間延びるなら処分しなきゃならないから」

「次の休み、土曜なんで…その日に全部持っていきます」

「わかった、じゃあよろしく頼むね」


おじさんは手を上げながら、踵を返すと去って行く。
その後ろ姿を見つめながら、俺は拳を強く握り締めた。


それから、合い鍵で玄関の扉を開けると中へと足を踏み入れた。


しんと静まり返るこの部屋。
くるみがいた時のような温かさはない。


靴を脱いで、リビングへと向かう。
何も整理されていなくて、このままくるみがここに帰宅して来そうな勢いだ。