「愛」 -レンタル彼氏-【完結】

【明日、行くよね?待ってるからね。】
【千里、大好きだよ。おやすみなさい。】


そんな内容のメールを見て、言い過ぎてしまったなと少し俺も後悔をして来た。
カチカチと文字を打つと、くるみにメールを送る。


【今日は遊園地に10時集合】


送信完了の文字が画面に出たのを確認すると、俺は携帯を閉じて準備を始めた。


会ったら、まず抱き締めよう。
そして、俺も謝ろう。


理由を聞いて、仲直りしよう。


定刻通り遊園地に到着した俺はくるみを待った。
それまでくるみからの連絡はない。


家族連れが賑わう遊園地の入口。
いつも待ち合わせ時間に遅れる事なんてなかったのに。

一向にくるみは現れない。

携帯を確認するが、やっぱり着信もメールもなし。


リダイヤルからくるみへと電話をするが、コール音が虚しく鳴り響くだけで繋がらない。
メールも何通送ったかわからない。


一時間程待ってから、俺はくるみに何かあったんじゃないかとくるみの家に向かう事にした。

周りの来客者の笑顔が今の俺には痛い。
くるみ、どうしてだよ。


不安にさせないって言ったじゃねえか。
信じてって。
そう言ったのはくるみじゃねえか。