「愛」 -レンタル彼氏-【完結】

「こら。不良少年」

「は」


一度、俺の額を拳で小突くとそうからかうように言った。
不良少年…?


「家出?」

「………」


この女には関係、なくね?


「ああ、警戒してる?
私、別に警察に突き出そうとか思ってないよ?
ほっとけなかっただけ」

「ほっといて」

「無理。だって、見ちゃったもん。
君、一人じゃ補導されて終わりだよ?
どう?お姉さんと一緒にいてみない?」

「………」


その女の言う事は尤もだった。
俺はまだ、14だ。

深夜、一人でいたらきっと警察に補導されるだろう。


「はは、取って食ったりしないよ。
私にそんな趣味ないし」

「…………」


カラカラっと笑うけど、信用なんて出来ない俺は彼女を軽く睨む。
その睨みを見て、ニッと彼女は笑った。


「話なら、いくらでも聞いてあげる。
じゃあさ、ファミレスとかならいいでしょ?
個室だと、怖いと思うかもしれないしさ。
ファミレスならこっちが下手な事、出来ないでしょ?」


早く、帰ってくれないかな。
なのに彼女は、そう思っていた俺の腕を取ると

「決まり。行こう」

なんて、勝手に連れて行こうとした。