超能力的生徒会 in 蝶野学園

その頃...
要side

「で、本当に大丈夫か?」
「大丈夫だって言ったじゃない。もうこれで10回目よ!?」

だって心配したから。
どうしてこんなに杏樹はトラブルに巻き込まれるんだろう。

「杏樹、」
「何?」

杏樹は可愛らしく首を傾げた。

「杏樹は以外にも厄災を齎す、アンラッキーガールって所なのか?」

「そうかもね。それで要は私を嫌いになるんだ。へぇ~」

ちょっと!?

「そ、そんな意味で言ったんじゃ無いよ!俺は何時でもなんでも、何があっても杏樹が一番だし、大好きだからっ!!」

これでどうだ!!
どうにかなったか!?

「要。恥ずかしい事言わないで。分かったから」

杏樹は顔を赤くしてそう言った。
顔を赤くした杏樹なんて久しぶりに見た。

「そう。それならよかった」

俺はニッコリ笑うと、杏樹はまた顔を少し赤くして、
そっぽを向いてから、

「下ろしてくれない?」

と俺に聞いてきた。
そういえばもうここは俺らの部屋だった。

「分かったよ」

俺は仕方なく杏樹を椅子に下ろした。


「ありがとう。でも、もう夕食の時間だから、行かなきゃ。行くわよ。要」

彼女はそう言って、車椅子を進めだした。

「分かったよ」

俺は杏樹と一緒に夕食のために下に降りた。





要side 終わり