「知らなかったんですか?」

杏樹ちゃんはちょっとだけ表情が変わっていた。
何だか心底驚いた!ってカンジで。

「じゃ、私からはいえません。今度会長本人に聞いてください」
「え~~~~~。何で?」
「私は軽々と人のことを話す人間ではないので。では失礼」

そういって杏樹ちゃんはSクラスから出て行った。
ちなみに他に残っている人はゼロで、
Sクラスに残っているのは私だけ。

がたんっ!

部屋の外で音がした。
何だろう?