超能力的生徒会 in 蝶野学園

その頃...
要side

「ただいま~☆寂しかったか~?」
「いいえ、別に」

そう言うクール美人の杏樹。
杏樹はいつもそう、答える。
でも、俺は知っている。
こいつが少し泣いたのを。

「何で杏樹は泣いていたの?」

俺がそう聞くと、
えっ?
と、杏樹は怪訝そうに聞いてきた。

「俺は騙されないから。理由は?」
「別に。」
「言って」

俺はちょっと声に力をこめて言った。
すると杏樹は俺の様子に気が付き、いやいや、話し出した。

「ちょっと昔の事を思い出しただけよ」
「分かった。今日、結衣チャンに聞かれたんだろう」
「ええ。でも、私は結衣先輩に記憶が無いって言っておいた」
「どうして本当の事を言わなかったんだ?」
「あの先輩は私に同情して、気を使いそうだったし、彼女、私の過去を背負いそうだったから。」

ちなみに杏樹は記憶がある。
ちょっと長くなるが...
俺が聞いたは話では...