超能力的生徒会 in 蝶野学園

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(結衣・秀の部屋)

「疲れた~」
「お疲れ、結衣」

今は夜9時。
もう夜ご飯を食べ終わり、お風呂も入った。

「秀~」
「何?」
「一つ質問があるんだけど」
「何?」

私はさっき疑問に思った事を聞く事にした。

「どうして、要先輩と杏奈先輩は杏樹ちゃんがアビを使うのを嫌がるの?」

すると、秀は凄く真面目な顔をして、

「本当に聞きたいの?軽い気持ちで聞いてないよね?」

「えっ?うん。一応軽い気持ちでは無いけど」
「じゃあ、教える。でも、他の人には内緒だから。杏樹のアビはそんなに珍しい訳では無い。しかし、彼女のアビは強力で、防御ピアスをつけなきゃいけない程」

だから、アビを使うたびにピアスを触っていたのか。

「普通、声フェロモンのアビは相手を惑わす事と相手を操る事しかできない。でも、杏樹は例外、もしくは特別で、相手の傷を治癒できたり、今日みたいに相手の疲労を無くす事もできる。しかし、その度に彼女の小さい身体に負担をかける」

え?

「彼女は相手を治癒する代わりに、全部、彼女自身の身体に移しているんだ。もっとも俺が知ったのはついこの前。杏奈と要くらい。後、確か杏樹の親友の美月って子だけ」

「杏樹ちゃんは今日私達の疲労を全部引き受けてたの?」

「そう言う事になる。だから、俺達はあんまり杏樹にそういった方面の願いはしないようにしているんだ。でも、彼女自身が耐えられずにアビを使っちゃうけど」

「どうして?」

「彼女は、苦しむのは自分だけでいいと思っているからだよ」
「苦しむ?」
「そう。でも、ここから先は俺が話す事はできない。ここから先は杏奈、杏樹自身、もしくは要に聞いて」

「分かった。教えてくれてありがとう。秀」
「どういたしまして。でも、この事は皆に内緒だよ。美玖と慶はきずいてないと思うから」

「分かった」

これからはもうちょっとだけ、
杏樹ちゃんに優しくしてあげよう。

「ちなみに杏樹に余計な気をかけないであげて。このままが一番だと思うから」

私の考えをズバッと当てた秀はにこっと笑うと、

「おやすみ」

と、得意の王子様フェイスで言った。

「あやすみなさい」