「彼女を引き取ってくれるのかね?」
「はい伯父さん。僕が彼女を引き取って彼女を僕の経営している蝶野学園にいれます。」
「家はどうするの?」
「あそこは寮があるので心配はありません。」
「そうか」
「そう。なら話は簡単ね。後はヨロシク」

まさか、流慈兄が引き取ってくれるとは...
しかもあの有名な蝶野学園にまで入れるの?

とんとんとん。
あっ!
いけない
親戚の人達が出てくる。
隠れないと。

ばたんっ!
「セーフ!」
ったく。
やっぱり流慈兄は優しい。
この話は埒が明かないと思ったんだ。
それで私が孤児院に行かなくてもいいように私を引き取ってくれたんだ。

「結衣。入るよ。」

そう流慈兄は言って私の部屋に入ってきた。

「流慈兄、私どうなるの?」

知っているけれど、聞いてみた。

「結衣は僕が責任を持って僕が引き取ることにしたよ」
「そうなの?ありがとう」
「いえいえ。ついでに結衣は荷作りしないと」
「私は学校も移らないといけないんだよね」
「うん。結衣には僕の学園に入ってもらうよ」
「蝶野学園に?私また気味が悪いって言われるから学校に行きたくない」
「大丈夫。あそこには君を分かってくれる人が何人もいるはずだから」

私を分かってくれる人?
そんな人存在しない。
誰も私と友達にさえなってくれない。
私は何のために生まれてきたのだろう。
もう孤独はいやだ!

「分かった。一週間後から学校に行く」
「ありがとう。あそこに行ってくれて」
「じゃあね」

そう言って流慈兄は私の部屋を出ていった。