しかし、私も最近、凄く生きる事が辛かったのは事実。

だから、私の右手首には包帯が巻かれている。


二日前、私は要のファンと秀会長のファンに脅されていた。

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『貴方が死ねば要様は自由になれるの。要様は貴方のせいで縛られているのよ。好きな人とも一緒になれない。だから、貴方がいなくなればいいのよ!彼は自由になれるわ』

『要が自由に...』

『そうよ』

『でも、私が死んでも要は貴方の事を好きにはなりませんよ』

『んな!?』

『×××様、この子、ここから突き落としましょうか?』

『だめよ、こいつは自分でここから落ちないと意味がないのよ。そうねぇ。ここは違う手で行きましょうか。貴方の仲間の悪魔、結衣サンも貴方のような目に合わせましょうか?』

『.....結衣先輩も私のような目に?』

『ええ。そうよ。わたくしの友達は秀生徒会長のファンクラブの会長でして。少し頼めばいいだけの事でしてよ。どうします?杏樹サン?』

『私がここから落ちれば結衣先輩には手を出さないで下さるんですよね』

『ええ』

『じゃあ、私がここから落ちます』

『あらそう。それなら結衣サンには手を出さないであげますわ。さぁ早く落ちなさい。さようなら』



......さようなら......か。


私は今日ここから消えるのか。

まぁ、しかたが無いわよね。

次、生まれ変わるのなら普通の人間の女の子がいいなぁ。

私は普通の人生を歩みたかったわ。



『早く、行きなさい。あ、いや逝きなさいな』

『分かっています。私がここから飛び降りればいいって事ですよね。約束ですよ』

『ええ。分かっていますよ』



さようなら。


そうして、私はフェンスを飛び越えた。