高柳に頼んで秘書課へ戻ってもらった。

高柳に付き合ってもらうのは不本意ではあったが、途中で上村に会い、あれこれ言われるのは避けたい。


また面倒くさく絡まれるくらいなら、少しの間我慢する方がまだいい。


高柳は意外にも文句は言わず、着いて来てくれた


「すみません、すぐ終わりますから。」

「あぁ。」



秘書課の入り口に寄りかかって返事をする。
静奈は急いで書類を棚にしまった。



「あの…さっきはありがとうございました。」



静奈は振り返って頭を下げる。

高柳が機転を利かせてあの場から救ってくれた。
連れ出してくれなかったら強引に食事に連れて行かれていた。

感謝しなければならない