あれから高柳は再度、社長と話し合ったようであった。 社長から静奈に心配かけたと謝られたからだ。 あと数年は経験や実力をつけるため、高柳は営業で頑張ることになったのだ。 社長の仕事は定期的に手伝う約束で折り合いがついたのだという。 「しばらくは副社長の席は空席のままだな」 社長はそう苦笑していた。