気がつけば愛でした



部屋から這うように転がり出て扉を閉め、そこに寄りかかりホッと息をつく。

何がどうなっているんだろう。


とりあえず…、状況を整理しよう。


静奈は自分の胸に手を当てて気持ちを落ち着かせようとする。


高柳は着替えると言っていた。ということは、ここは高柳の家ということになる。

…なんで高柳の家にいるのよ!?

思い出せない…。


落ち着いて、静奈。
昨日は何してたっけ?

昨日は秘書課の諏訪貴子 先輩と一緒に飲みに行ったのよね。

場所はいつもの居酒屋。 会社からも近いし、安いからよく貴子先輩と飲みに着ていた。