気がつけば愛でした





「な、何。ここどこ!?」


見慣れない広い部屋に戸惑い、怯えた声を出す。

何!?

なんで私ここにいるの!?

ベッドの下でオロオロとしながらも、自分の身だしなみを確認し、何もされていないであろうことに安堵する。

だからといって安心なんて出来ないのだが。

なんで知らない部屋で男と寝ていたのだろう。

まさか本当に!?


そんなプチパニックな静奈に対して、ベッド上の男は冷たい目線を送っていた。

自然と男と距離をとっていた静奈は、その男を見返す。



ん?

あ…れ?


この人…。


カーテンの隙間から漏れた光で男の顔が良くわかる。



この人…