ハル兄の後を追いかけて、キッチンに立ったのはいいけど。 「……丸見えだったんだっけ」 対面型のキッチンからは、リビングにいる3人の顔が普通に見えて。 仲良くていいわね~みたいな表情が、あたしとハル兄に向けられている。 ……逃げたつもりが意味なし。 「なんか、恥ずかしいね……」 「まあな」 なんて、苦笑し合いながら料理開始。 やっぱり包丁は持たせてもらえないけど、一生懸命助手をするあたし。