愛は魔法を超えるかも☆


「いいのかにゃ?愛情はなかったのにゃ?」

ビアンは、しつこくこうやって蒸し返してくる。

ビアンは彼女の作る餌がよっぽど気に入ってたんだ。

時々食べたいと愚痴をこぼす。


「あの彼女は俺に無理やり連れてこられた妄想。

 純玲さんだけど純玲さんじゃない。

 俺には作った記憶を植え付けるなんてことも、

 不安そうな彼女を見続けることも、

 俺にはできなかった。」


「坊ちゃんらしいのにゃ。」

ギューーっとヒゲを引っ張ってやった。

「うるせーんだよ。お前も早く帰れ!」



夢だったんだって思えば諦められる。


あの純玲さんは俺が作った妄想

そう、

俺のものにしたいという妄想が作った幻だ。