愛は魔法を超えるかも☆

「手を出して純玲さん。」


言われたままに出した手のひらに、透明のドロップ。


「キレイ。」


ドロップの中は七色に見える液体で満たされていて、

ゆらゆらと柔らかく光る。


「未来見ドロップ、時の実を加工するときの副産物。

 早送りで10年分の未来を見ることができる。、

 3つあげよう。

 息子がかかわらなかった未来、

 時間戻したあとの未来

 そして盗まれた過去の未来

 3通りの未来を見るといい。

 その上で、あなたが望む未来に近い形になるようお手伝いしましょう。

 息子の過ちは親の責任だからね。」



ZEROさんは優しい笑顔で言った。


「あの、見る必要はありません。息子さんとかかわらなかった

 本来の未来にお願いします。」

苦笑したあと少し刺のあるような声で言った。

「あなたが思うほど、望ましい未来ではないかもしれませんよ。」


「だって、未来ですよ。そんな簡単に見てはいけない気がします。」


「ああ、そうか、大丈夫ですよ。

 ここを出た瞬間に何があったか忘れてしまいます。

 あなたの記憶に未来は残ったりしませんから、
 
 ご安心ください。」

「そうですか。」

相変わらず優しく笑いかけるZEROさん

何か知っていて言ってるような気がして、

思わず了承してしまった。