愛してんで



臣「誰から?」


神妙な面持ちで戻って来た柚を見て、本のページをめくる手が止まる。


柚「昂からやった。奏に、何かあったらしいで。探してくれっ言われてん」


臣の眉間に深い皺が刻まれる。


臣「ちょっと用事が出来てん。俺ら帰るわ~。」


柚「ほんま、ごめんやで。」


女子「はっ?!えっ?!ちょっ、ちょっと…」


訳分からず戸惑う女の子達を尻目に、店を飛び出した。


激しい雨の中に、体を投げ出し飛沫をあげ、走った。


奏の無事を祈りながら・・・