王様男子

 *祐磨side*





「また来たのかよ…」

「いいじゃん♪ 近くを通ったの!」

「家、反対方向じゃん」




 家に帰って玄関の鍵を開けようとしても開からなかった。






 試しに回してみると既に開いていたみたいで、驚いて中に入るとコイツがいた。







 清水楓。






 俺の従姉で、結構めんどくさい人。







「…まだ悩んでるの? そろそろ諦めればいいのに」

「…ほっといて」

「私、見たよ? 今日もあの子が男の人と一緒にいるところ」

「…神奈は……そんな奴じゃねぇよ」






 ほんのり香るコーヒーの香りが鼻をくすぐる。






「…コーヒー変えた?」

「え? ううん…変えてないよ」





 一瞬驚いた顔をした楓さんはクスッと笑うと首を振る。






 いや、絶対変えただろ。