「…はぅ…どうしよ……っ」 私は近所の冷たい視線に耐えながら、思わず下を向く。 …まさか芽有が、玄関先に初対面なはずの兄ちゃんが出てきた瞬間 『お兄!!』 って言いながら抱き着くと思ってなかったし、 『おぉ!?新しい妹か!?』 って兄ちゃんがアッサリと順応するとも思ってなかったし。 だから、この事態を止められなかった責任は私には無いと思うんだけど………。 「…………はふぅ…」 庭でじゃれあう兄妹を傍観しつつ、私はため息をついた。