「死んでない…?ってどういう事……?」
「言葉通りの意味だけど」
「あぅ…じゃあ、ここは……?」
「ここは、『短剣』の――霊樹の中だ」
予想外のその言葉に、私は目を大きく見開いた。
「私達を――剣を胸に刺した後、確かに貴方は自分の全ての霊力を使い果たし、その魂ごと消滅しようとしていたわ」
「けれど、貴女の霊力が私達に教えてくれたのよ。『まだ死にたくない』という強い気持ちを」
「だから俺達は、消滅しかけていた魂を強引にこちらへ繋ぎ止めた。神無の霊力ごとな。
強い負の『感情』が源泉になっている『霊力』と、その『感情』と密接に結び付いている魂。…かなり強引な手段だったけど、とにかくお前の精神を剣の中にに引っ張り込んだ、ってことだ」
陽子さん、月代さん、樹。
3人に代わる代わる説明をされて混乱した私は、しばらく考え込んだあと――…
「つ…つまり、死にかけていた私の魂を、3人が霊力ごとこの世…というか『短剣』の中に留めた、って事!?」
自分なりにまとめた言葉に対して3人が頷いたのを見て、私は思わず涙が溢れそうになった。

