『鬼はね、人に取り付く事もあるんじゃよ』
急に蘇る、おじいちゃんの言葉。
視界が、頭から黒い布を被せられた時みたいに暗くなっていく。
『あ、あ、……ぁぁああ…っ』
心が一気に黒く、重くなった気がして。
私は呻きながら、迫り来る『鬼』から遠ざかるように身体を小さくした。
けれど、迫り来る闇は止まらない。
『おじいちゃん……!!』
ごめんなさい。ごめんなさい。
こんな事してごめんなさい。
迷惑かけてごめんなさい。
きっと、おじいちゃんに秘密で勝手に家を出ようとしたからバチが当たったんだ……。
ごめんね、おじいちゃん。
心の中で、そう呟いた瞬間……
視界の端で、赤い光が炸裂し、強い風が吹き荒れた。

