人の中にある負の感情が集まってできたもの――『鬼』。
私とおじいちゃんは何故か、生まれつきそれを視る事ができた。
……けれど、私は『それだけ』。
鬼を視る事はできるけど、その『鬼』を退治する事ができなかった。
――…今までなら、良かった。
見た事があった『鬼』は、大きくても両手に乗るくらいのサイズで。
『鬼というのは、確かに人の迷惑になる事もある。
……けれど芽有よ、よく覚えておきなさい。
迷惑をかけて皆を困らせるのは、本当に大きな鬼だけじゃ。
小さな鬼は、人の心を成長させる大事な役割も果たすんじゃよ』
おじいちゃんもそう言ってたから…普段は『鬼』を見ても、何も思わなかった。
なのに。

