――…そして。 その日から私は、おじいちゃんに内緒で家を出る準備を始めた。 お気に入りのリュックサックに、少ないお小遣いとお菓子、それから母子手帳を詰め込んで。 『これなら、もし疑われても私が鬼頭家の人間ってわかるよね』 色々なシミュレーションをしながら、持っていく荷物を考える。 おじいちゃんに手紙も用意した。 今回、私はユウヤとカンナに会いに行くだけで、別に家出するわけじゃないから。