それを聞いた瞬間…芽有の表情ががらりと変わった。 今まで保っていた微笑が崩れ、――泣き出しそうな表情になる。 微かに震え出した唇が象るのは、『うそだ、うそだ……』 「……嘘じゃ、ない、よ」 その言葉に気付いた私は、強くなってきた倦怠感に負けないようにもう一度強く唇を噛むと……そう、強く言い切った。 弱々しい光を宿した黒と赤の瞳が私を見つめる。 私は、その目を見つめ返すと 「嘘、なんかじゃ、ない」 もう一度、ゆっくりと言葉を繰り返した。