「………痛っ」 ぶち、という音と共に数本の前髪が千切れた。 思わず顔を歪めた私を、芽有はつまらなさそうに見つめる。 そして。 「ねぇ…不思議に思わない? 霊力をぶつければ、一般人ですら霊力を得られるのに どうして『忌み子』なんてものが存在するのか」 放たれた、その言葉は 「『忌み子』は、人に忌まれる子供なんかじゃない。 何をどうあがいても、霊力を得ることのできない…使えない子供。 ―――『鬼狩り』の力そのものに嫌われた子供こそが、『忌み子』の本当の意味よ」 強い衝撃を、私に与えた。